みなさん、「なかなか選択ができずに時間ばかりが経過してしまった…。」という経験ありませんか?
選択肢が多すぎて、決めきれない…。
判断に時間がかかってしまう…。
私も仕事をしているときに判断に時間がかかってしまうことがあります。
なぜ判断に時間がかかるのか??即決できればビジネス・仕事の成果もあがるはず…。
今回、その解決の糸口となる「ジャムの法則」について紹介します。
即決できる判断力を持ちたいという人にはもちろん見てほしいです。
一方で、相手側に即決してもらえる提案がしたい人にも見ていただけると有意義だと思います。(セールス担当 / 営業マン・広報担当・マーケティング担当などなど、ビジネス系全般)
一生懸命仕事しているのに成果がでない人は「ジャムの法則」を考えてみると、意外と解決できたりするものです。
つまらない仕事もスピード選択と判断力で、ストレスフリーの仕事にできたりします。
俗に言う「勝ち組人材」になれちゃうかも!?
モチベーションをあげるきっかけにしていきましょう!
目次
人間の特性「選択肢が多いと判断力が鈍る」
人間は与えられた選択肢が多いと判断・決断までに時間がかかる傾向があります。
受け持った作業が複数あるとどれから片づければいいか考え込んでしまう…、
そして、なかなか作業に入れない…という人も多いのではないでしょうか?
これは人間であれば当たり前のことなので、あなただけに当てはまることではありません。
これらに関連した研究結果として「ジャムの法則」と呼ばれるものがありますのでご紹介します。
ジャムの法則とは
ジャムの法則とは、シーナ・アイエンガー教授(コロンビア大学ビジネススクールの教授)による実験によって示された 人間の選択・判断に関する法則です。
シーナ・アイエンガーの著書「選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義 (文春文庫)」
とある高級スーパーマーケットのジャムの試食コーナーで、ある週は6種類のジャムを、また別の週は24種類のジャムを並べ、売り上げの差を調べるという実験をしました。
(当初は「豊富な選択肢は売り上げをあげる」という店側の方針を実証しようと目論んでいたものだった)
この実験での結果は、選択肢が少ない6種類の場合は試食した人の30%が購入したのに対して、選択肢が多い24種類の場合では 試食した人の3%が購入したという結果でした。
選択肢 | 購入率 |
6種類 | 30% |
24種類 | 3% |
なんとなんと!
選択肢が少ない方が より多く買われる結果になったのです!!
種類の多い方が顧客ニーズに答えられるため売上も多くなりそうなものですが、その分選択肢が多すぎると最善手を選ぶまでに時間がかかり即決できなくなってしまったのです。
人は迷っているときは基本的に決断できないので、今回の実験では悩んだ挙句その場で決められず、買わなかったという人が多かったということです。
企業・産業界での応用
顧客満足
ジャムの法則の実験結果が実証的に確かめられると、
あらゆる産業分野にて、「選択肢を絞ることで、顧客満足をあげる」という流れに変わっていきました。
例
- サービス(金融商品のバリエーション)
- 物販(洗剤などの消費財)
- コンサル(コンサルの方法)
- Eコマース(ECサイトでの条件絞り込み)
最近ではECサイトで、おすすめ商品を提案したり、買い手が絞り込みやすいように工夫したりして、選択肢をなるべく絞れるようにしています。(価格安い順・レビュー多い順など)
ジャムの法則から学べる「仕事での課題と解決法」
では、このジャムの法則をみなさんの普段の仕事に落とし込んでみると どうでしょうか??
判断力・決断力を高めてくれる糸口になりそうですよね。
ジャムの法則は普段のビジネス・仕事でも同じことが言えます。
【課題】 判断に悩んで時間がかかる…
仕事での課題は、「判断に悩んで時間がかかってしまう」ということではないでしょうか。
やるべき仕事、即ち選択肢が多ければ多いほど、どれから手を付けるかで迷ってしまいます。そして、悩んでいる間にやらなければいけない仕事を見落としてしまうかもしれません。
新しい仕事のたびにこれでは悩む時間ばかりが増えてとても効率がいいとはいえませんよね。
ではどうすれば多くの選択肢に惑わされず迅速な決断を下せるのでしょうか?
【解決法】 多くの選択肢に惑わされないためには?
なすべきことを理解する
前述のジャムの法則では24種類の多くの選択肢からでも3%の人がジャムを購入しました。
24種類という多くの選択肢に惑わされずに買った人は、今必要なジャムを理解していたからこそ購入に踏み切れたのではないでしょうか。
つまり、
どれだけ選択肢が多かろうと次になすべきことを理解していれば迷わず行動することができるということです。
なすべきこと=判断基準 とも言えます。
選択肢の整理整頓
では、どうやって選択をすればいいのでしょうか?
ずばり
選択肢を整理整頓してしまいましょう。
皆さんも自身の生活スペースや会社のデスク等を定期的に整理整頓していますよね?
それと同じで、
自分のやるべき仕事を順序立てて並べ替え、断捨離の精神で不要な仕事を選択肢から外すことでスムーズに仕事に取り掛かることができます。
次に何をしたらいいのか考える時間が省けるのです。
選択肢を整理整頓する際には、必要・不要の判断基準をしっかり自分の中で持っておきましょう。→【まとめ】整理整頓のコツ これだけ見ておけばもう大丈夫!!
上述のなすべきことの理解が大切です。
【具体的な手法】ジャムの法則をどうビジネス・仕事に活かすか?
ジャムの法則からどうやってビジネス・仕事術として具体的に落とし込むのか…。
代表的なものをまとめてみました。
タスクをすべてリストアップして可視化する
まずは今現在抱えている仕事をすべてノートなりメモ帳なりに書き出してみましょう。
人の記憶は曖昧で、本来するべきことを忘れてしまうものです。
急なトラブルでパニックになった拍子に次の仕事が抜けてしまっていたなんてことも考えられます。
文字に起こしておけば少なくともそれを見れば思い出せます。
これだけでも最低限の効果は見込めるでしょう。
自身のもつ選択肢をすべて可視化させてから整理整頓に挑みましょう。
タスクを優先順位で分別する
仕事を全部書き出して可視化できたら、それらに優先順位をつけていきます。
その際、スティーブン・R・コヴィー著の「完訳 7つの習慣 人格主義の回復」で示されている、時間管理のマトリックスを参考にすることをおすすめします。
仕事・タスクを4つに分別。
- 緊急かつ重要な仕事(締め切りの迫った仕事、クレーム対応等)
- 緊急ではないが重要な仕事(職場や取引先とのコミュニケーション、計画や準備など)
- 緊急だが重要ではない仕事(報告書、重要でない取引先への電話)
- 緊急でも重要でもない仕事(上記以外の時間、必要以上の休憩)
タスクを断捨離する
タスクの分別ができたら、しなくてもいいことを断捨離していきましょう。
まず、4の仕事は選択肢から外しましょう。
優先順位は比較的低いので、いっそ気に掛けるのをやめてしまえば余計なことに頭を使うことがなくなります。
次に3か2から断捨離。一般的に重要事項を優先する方が良いとされています。(=2)
自分自身と向き合いながら、3→2の順で不要だと感じるタスクはバッサリと切りましょう。
判断に悩むタスクも、その多くは切った方がいいものです。
1は最優先で考えます。
ポイントはやるべきことから決めるのではなく、やらないことを決めることです。
アップル社の元CEO スティーブ・ジョブズの仕事術としても有名です。
『やらないことを決める』それが経営。スティーブ・ジョブズの名言からみる時間の有効な使い方
自分なりに優先順位をつけて、タスクの選択肢を限定することで、多くの選択肢に惑わされることがなくなります。
ジャムの法則でもあるように、判断がしやすくなり効率的な仕事ができるようになるのです。
タスクの整理整頓を都度実行する。なるべく増やさない。
以上の作業を新しい仕事が増えたり既存の仕事のステータスが変わったりするたびに分別して仕事の順序を整理整頓していきます。
また、
途中で手掛けなくてよい仕事も出てくると思いますので、断捨離の精神も忘れず仕事を整理整頓していきましょう。
ジャムの法則でもあるように、人間は選択肢が増えすぎると的確な判断・決断ができなくなるので、なるべくタスクの量を増やさないように整理整頓を心掛けましょう。
始めは勝手がつかめず順序付けに苦労する部分もあるかもしれませんが、慣れてくればどんどん決断までの速さが上がっていくはずです。
まとめ 「ジャムの法則で仕事も人生もシンプルに!」
ジャムの法則から学ぶ仕事術、いかがだったでしょうか?
社会人である以上、たくさんの仕事を並行してこなさなければならない場面も多いです。
しかし、
仕事の選択肢を整理整頓し今やるべき仕事さえ理解していれば、突然の用事などで多少予定が狂っても慌てずに自分の仕事に取り掛かることができます。
慌てなければ余裕も生まれ次の仕事への意思決定もスムーズに行えるというもの。
まだまだ私も半人前ですが、ジャムの法則を意識した仕事をすることで少しづつ仕事の改善を実感できるようになってきました!
ジャム選びも仕事選びもスマートに、多くの選択肢を管理できる余裕のある社会人を目指したいですね。
人生も仕事も とにかくシンプルに…。
決断力をあげて仕事の成果を上げていきましょう!
では、みなさん、
シュッとした人生を!!
▼ ジャムの法則がより理解できる仕事本
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